介護の現場で、体操をしていて
「マンネリしてきたなあ」
「利用者も飽きてきてるなあ」
と感じることは、ありませんか?
今回は、体操にマンネリを感じている方向けに記事を書いています。
僕は、デイサービスで勤めている時に、1度の通所で必ず15~20分ほどの体操をする時間を設けていました。
しかし、回数をこなしていくごとに、利用者さんも慣れてきて、退屈してしまうことがよくありました。
中には、途中で寝てしまう人も(^^;
高齢者に体操をしている人は、そのような経験をしたことがあるのではないでしょうか?
今回は、デイサービスで、体操のマンネリを防ぐために実施したことをお伝えします。
上記の記事は「運動全般」に関しての改善策になっています。
今回は「体操」にフォーカスを当てた改善策です。
合わせて読んでいただくと理解が深まります。
目次
体操のマンネリを防ぐために実践してきたこと

僕が体操のマンネリを防ぐために実践してきたことは、
道具を多用する
このことに、力を入れてきました。
道具のバリエーションを増やし、利用者の飽きを予防します。
具体的に使ってきた道具は、
- タオル
- 棒
- ペットボトル
- ボール
- ティッシュの箱
- モビバン
- セラバンド
- スポバンド
- ストレッチポール(ハーフカット)
- テニスボール
上記の道具を多用してきました。
この道具をマンネリせずに、どう使いこなしていくか、細かく解説していきます。
マニュアル化する
まず、1つの道具で行なう体操を、すべてマニュアル化します。
例えば、ボールを使った動作だと

膝の曲げ伸ばしや、

挙上して肩を鍛えるなどといった動作が、あります。
このような動作をすべて、マニュアル化してしまうのです。
20分くらいで終わる内容を、紙1枚にまとめて、スタッフ同士で共有していきます。
可能であれば、機能訓練指導員などの専門家と一緒に作成することをオススメします。
もし、難しいようでしたら、ネットなどの情報をもとに作成してみてください。
このように、道具を使う体操1つひとつを、マニュアル化してしまえば、マンネリを防ぐことができます。
最初は大変な作業になりますが、一旦マニュアル化してしまえば、あとが楽なので試してみてください。
ちなみに写真のボール体操は、オンラインサロン【百寿トレーナー養成大学】でPDFとして配布しています。
オンラインサロン【百寿トレーナー養成大学】
毎月、ローテーションで実施していく
マニュアル化をしたら、毎月道具を変えてローテーションで回していきます。
僕が実際に使っていた例としては、
1月:ボール体操
2月:タオル体操
3月:モビバン
4月:棒体操
5月:スポバンド
6月:ペットボトル体操
7月:ボール体操
8月:タオル体操
9月:モビバン
10月:棒体操
11月:スポバンド
12月:ペットボトル体操
上記のように、6つの道具を使って1年間ローテーションで回していくという方法で実施していました。
月が替わるごとに、体操の内容も変わるので、利用者さんもメリハリを持って参加します。
その他の道具は、空き時間などに必要に応じて、利用者さんを退屈させないために活用していました。
また、ひと月実践してみて、反応の悪かった道具は変えてみたりして、臨機応変に対応していました。
毎回、目的を明確に伝える
他の記事でも書きましたが、
- この動作は、どこの筋肉を刺激するのか
- 日常生活のどのような動作の役に立つのか
上記のような意味合いを伝えることが大切です。
もしかしたら、内容にマンネリを感じているのではなく、

といった目的自体に疑問を感じ、やる気が起きていないのかもしれません。
そのような場合は、動かす前に動作の目的を伝えてから実施してください。
1度だけではなく、毎回伝えていくことがポイントです。
あなたが楽しめば、利用者も楽しんでくれる

あなたが嫌々体操しているのは、意外と利用者さんに伝わります。
「やらされている」と感じているスタッフが行なう体操を、利用者さんが主体的に参加したいとは思いません。
スタッフ自身が楽しく体操をしていれば、利用者さんも、意欲的に参加してくれます。
精神論かもしれませんが、実際に僕自身が経験したことです。
マンネリを嘆く前に、自分自身が楽しむことに専念してみてください。
まとめ
今回は、体操のマンネリを防ぐために実践してきたことといったテーマで、
道具を多用し、
- マニュアル化する
- 毎月、ローテーションで実施していく
- 毎回、目的を明確に伝える
といった予防法をお伝えしました。
道具を使う理由の1つとして、
目新しさを出すため
と考えている方もいるかもしれません。
間違ってはいないのですが、何度も連続すると、さすがに飽きます。
しかし、道具を6つ使うことで、半年に1回しか実施しないことになるので、飽きられることは少なくなります。
もし、6つも用意するのが厳しい場合は、3つでもオッケーです。
このように、多くの道具を多用することで、利用者さんもスタッフも楽しめる空間を創っていってください。