シニアの運動指導をしていて、必ず訪れるのが、負荷の見直し。
負荷を見直すということは、シニアが運動に慣れてきた証拠なので、いいことだと思っています。
それと同時に、

と迷う方もいると思います。
今回は、運動負荷の見直しというテーマでお伝えしていきます。
目次
運動効果を得たいなら、定期的な負荷の見直しは必須です
運動負荷の見直し。
これは、シニアによってそれぞれなので、難しいところもありますが、結論から言うと運動負荷は大きく上げる必要はありません。
例えば、デイサービスなどにおいてある、マシンのレッグプレス。

下肢筋力をまんべんなく鍛えることが出来るマシンで、プレートや油圧で負荷を調整することが出来ます。
しかし、マシンの重さを変えずに負荷を変えること可能なので、その方法をご紹介します。
回数を増やす
回数を増やす前提としてまず初めにお伝えしておきたいのは、
3セット実施しても体力に余裕が見られるか?
ということを確認して下さい。
疲労感を感じていたら、その回数や重さは適正なので、そのまま変えなくてオッケーです。
余裕が見られる場合は回数を増やしていくのですが、これも一気に増やす必要はありません。
段階としては、
10回→13回→15回→18回→20回
僕はこれくらい小刻みに負荷をあげていました。
このように小刻みに行なうことで、適正な回数を把握することが出来るからです。
例えば、

と話していたら、次回から15回で実施すれば問題ありません。重さはそのままで変えずに行なってください。
回数を増やす。
これは手っ取り早く負荷を上げることが出来るのでオススメです。
スピードを遅くする
これは、動作のスピードを遅くすることで、負荷を上げる方法です。
先ほどのレッグプレスを例えに出すと、
膝を伸ばす(蹴る)動作に2拍、膝を曲げる動作に4拍かけていたとしたら、
膝を伸ばす動作に4拍、膝を曲げる動作に4拍
合計8拍で行なってみて下さい。スピードを落とすことで筋肉を持続的に刺激し、負荷も上がってきます。

8拍で3セット実施して余裕があったら、重さを見直してみてください。
マシン以外の運動でも同じことが言えます
マシンを例に説明しましたが、マシントレーニング以外の運動でも同じことが言えます。
例えばこのようなボールを挙上する動作

膝の上に置いた状態から、頭上まで挙上して肩の筋肉を鍛えていくのですが、余裕が見られる場合は回数を増やしたり、ゆっくり行ったりしています。
ボールのような重さを変えることが出来ない運動こそ、回数やスピードの調整がポイントになってくると思います。
シニアとって重要なことは、負荷よりも継続すること
シニアの筋力というのは下記の画像のように、時間が経つにつれて衰えてくるのが自然な現象。

しかし、運動をすることで衰えを遅らせることが出来ます。

画像のピンクの線のように、筋力の低下スピードが緩やかになれば、運動の効果はあると言えます。
もちろん向上すれば最高ですが、維持できることも素晴らしいこと。
大いに喜んでください。しっかり効果が出ている証拠です。
このように維持していくためには、継続することがとても重要です。
シニアの運動に即効性を求めてはいけません。怪我をします。
それよりも、どうすれば運動続けてもらうかということにフォーカスを当てていくことが重要。
僕は、事あるごとに

と伝えています。半分冗談ですが、それくらいずっと継続してもらうことが重要です。
継続してもらうために重要なこと

今回はシニアの場合、運動負荷は大きく上げる必要はありませんといったテーマでお伝えしました。
内容をまとめると
- 回数やスピードを変えることで負荷は上げられる
- 筋力の低下を緩やかにすることを目的とする
- そのためには、継続して運動してもらう
この3点を主にお伝えしてきました。
では、最後に死ぬまで運動を継続してもらうためにはどうするか?
これは僕が常に考えているテーマなのですが、
楽しい場所を提供し続けること。
これに尽きると思っています。
運動が身体にいいとわかっていても、楽しくなければ続きません。
シニアだからといって、めちゃくちゃ意思が強いわけでもないし。
なので僕たちがするべきことは、楽しいと思ってもらえる場所を提供し続けることだと考えています。
僕の百寿体操に参加してくれてる方たちは、みんな優しくていい人なので、これからも喜ばせていけるように精進していきます(´ー`)