僕がデイサービスで働いている時、運動型デイサービスは初めてという職員がよく入ってきていました。
その多くの人は介護の経験自体はあるのですが、特養だったり老健など、運動よりも生活のサポートがメインの業務の方ばかりでした。
そこで、一応先輩に当たる僕が業務の内容等を教えるのですが、機能訓練指導員から見て、まず覚えてもらいたいことを今回はお伝えしていきます。
ちなみに覚えてもらいたいことというのは、利用者の顔を覚えるとかタイムスケジュールを覚えるなどといった基本的な業務ではなく、運動指導にフォーカスを当てた項目になっておりますのでご了承ください。
運動型デイサービスが初めての職員に覚えて欲しいこと

運動型デイサービスが初めての職員に覚えてもらいたいことは3つ。
- 運動リスク
- 下肢筋力を鍛える運動
- トレーニングにおける専門知識
上記が覚えてもらいたい項目です。
これはあくまで機能訓練指導員の自分から見て

と思う項目になります。
利用者を元気にしていくには、一丸となってアプローチしていかないといけません。
なので、機能訓練指導員に任せっきりにしないで、積極的に体操など実施してもらえると助かるというのが当時の本音でした。
では、1つずつ解説していきます。
運動リスク
まずは体操などのノウハウ以前に、シニアの運動におけるリスクをしっかりと覚えてもらいたいです。
当時、新卒だった僕は初めて利用者を見た時

みたいに思っていました。
とんでもないクソガキです笑
まあこんな感じだったから、事故報告書を何枚も書くことになったのだけど(‘_’)
話が逸れましたがシニアで一番怖いのは転倒です。
その他にも
- 高血圧
- 心疾患
- 脳卒中
- 過度な動作などによる運動器疾患
など、多くのリスクと隣合わせになっていることを忘れてはいけません。
そのあたりをまずは十分に把握し、腑に落とすことから始めてください。
運動リスクに関する記事はこちらです。
下肢筋力を鍛える運動

リスクを把握して初めて、実践的なことをお伝えします。
重要だけど衰えやすい下肢の筋肉。
この下肢の筋肉にアプローチをした運動を覚えてもらっていました。
以前の職場では、マシンがあったため、マシンの使い方や声かけの仕方などを教えていました。
慣れてきたら
- 準備体操
- 道具を使った体操
- 機能訓練の補助
といった感じで、様々な運動に関することに関わってもらいました。
ここまで覚えてもらえると機能訓練指導員としてはかなり助かります。
少し専門的な内容にもなるので、すべてにのスタッフに押し付けるのではなく、ある程度キャパを把握した上で、出来る範囲で覚えてもらえばオッケーだと思います。
運動に関する記事はこちらです。
トレーニングにおける専門知識
これは、シニアの運動に関しての専門知識です。
例えば、
- この利用者の場合、マシンは何セット行なえばいいのか
- この負荷だと何回繰り返すのが理想か
- 柔軟性をあげたい人にはどうの動作が最適か
などといった、専門的な知識です。
これは、介護職員からしたら

と思うかもしれないのですが、ここまで覚えることが出来ると最強です。
ここまで臨機応変な対応が出来る介護職員だと、現場でも重宝されることは間違いないでしょう。
ただ、これは割と好き嫌いが分かれるレベルなので、押し付けるのはよくありません。
運動が好きだったり、趣味でフィットネスクラブなどに通って鍛えている人とかは、こういうのが好きだったりするケースが多いです。
しかし、それ以外の方は現場に慣れて余裕が持てて、その上で興味がある職員に伝えればいいと思います。
トレーニングの専門知識に関する記事はこちらです。
運動の質は介護職員がポイントになってきます

今回は、運動型デイサービスが初めての職員に覚えて欲しいことといったテーマでお伝えしました。
機能訓練指導員からみて覚えて欲しいことをまとめると、
- 運動リスク
- 下肢筋力を鍛える運動
- トレーニングにおける専門知識
上記の3つを覚えてもらえれると、かなり助かります。
そして、いつも思うのですが、このような運動をするデイサービスの質は、介護職員によって決まるということ。
僕は4年間、デイサービスで機能訓練指導員をしていました。
4年くらい勤めていると、スタッフの入れ替えとかも多く経験します。
ぶっちゃけて言うと、入れ替わってよかったと思うこともあれば、そうでなかったこともあります。
その度に、介護職員の質が利用者さまに対する運動の質に直結するんだなと実感していました。
無理に覚えてもらうことはないですが、お伝えした3つの項目を実践できる介護職員は最強です。
なんか偉そうな記事になってしましましたが、機能訓練指導員1人の力なんて、たかが知れているので、介護職員の力が欠かせないと思っています。