以前自分が働いていたデイサービスでは、中途採用を積極的にしており次から次へと新しい人が入ってきました。
しかし、必ずと言っていいほど最初にぶち当たる壁が
利用者さまとの会話。
中途採用なので、介護の現場は慣れている方ばかりでした。
むしろ自分よりもキャリアが長く、ベテランの方もいたくらい。
では、なぜそのような方が利用者さまとの会話に苦戦していたのか?
結論から言うと、
利用者さまが元気な人ばかりだから。
誤解をして欲しくないのですが利用者さまを責めているわけではありません。
当然、会話に参加できない職員に問題があるのは間違いないです。
中途で入ってくる方は特養や老健など、重い方のお世話をしていた方が多くいました。
主な会話の内容としては、




みたいな会話がほとんど。
当然と言えば当然かもしれません。
認知症の方が多くいて会話にならない上に、業務に追われて深く話している時間も確保出来なかったりするのだから。
しかし、自分のデイはコミュニケーションありきの施設だったので、
「昨日の大相撲はどの力士が勝った」
「応援しているプロ野球チームの最下位が確定した」
など、少し詳しくないと会話ができないスポーツネタやお酒の話、時事ネタなども当たり前のようにしていました。
だから、職員側も毎朝ニュースをチェックして出勤するというのが習慣になっていました。
そんな中に天気の話しかしてない職員が入ると

と戸惑ってしまうのです。
中には会話に入れず辞めてしまう方もいました。
しかし自分は、会話の内容よりもマインド、つまり聞く姿勢と仲良くなりたいという気持ちが大事だと思っています。
シニアとの会話でこれだけは押さえておきたいマインド
前置きが長くなりましたが、今回はシニアとの会話を活性化させるために押さえておきたいマインドをお伝えします。
何度もお伝えしますが、重要なのは内容よりもマインドです。
シニアを年寄り扱いしない
シニアを前にすると優しい口調を意識しすぎてなのか、あからさまに年寄りを扱うような喋り方で会話をする方がいます。
もしくは幼稚園児と会話をするような喋り方になる人もいます。
この喋りって、シニアの方にとってはかなり気分を悪くすることも。

と思う方がいます。
シニアは
自分が高齢者だと思いたくないのです。
シニアじゃない世代だってそうでしょう。

と話しかけたら、

と怒る方もいるはずです。
それと全く同じです。
言葉で言わなくても態度や扱いで年寄り扱いをされるのは嬉しくないのです。
こっちか良心でやっていたとしても。
9割聞くことに徹する
シニアはとにかく喋るのが大好き。
身体の話、孫の話、家族の話など、ホントに尽きないです。
特に女性の方が男性よりも会話が好きです。
この会話を遮ってしまうのは、シニアからの印象を悪くしてしまいます。
ポイントは最後まで聞くこと。
ペースが遅くても、しっかりと話し終わるまで聞き続けてあげてください。
仮に内容が入ってこなくても聞いているよと態度を示すだけでも印象は上がります。
言い換えると忍耐力との勝負。
最後まで話を聞いた分だけ距離が縮まります。
距離を縮めるための相槌は記載しておきます。
参考まで。
- さ:さすがです
- し:知らなかった
- す:素敵ですね
- せ:センスがいいですね
- そ:それはすごいですね
これは相槌の「さしすせそ」という傾聴スキルです。
詳しくは下記の書籍に記載してありますので興味のある方は読んでみてください。
超一流の雑談力
情報収集は欠かさない
1日の会話のネタは朝の情報番組から収集していました。
スタッフによって見る番組も違ったので、それも良かったのかもしれません。
朝の30分、テレビを流しているだけでだいたい会話にはなります。
また、スポーツなど専門的な話は自分で勉強するというよりも詳しい利用者さんに教わるのがオススメです。
教えてもらうこと自体が会話になるし、教える利用者さんも嬉しそうに話してくれます。
教わり上手になること。
これはシニアと仲良くするための大きな近道になりますね(^^)
まずは仲良くなりたいという気持ちから
今回は、シニアとの会話で押さえておきたいマインドをお伝えしました。
- シニアを年寄り扱いしない
- 9割聞くことに徹する
- 情報収集を欠かさない
この3つをポイントとしてお伝えしましたが、最も大事なのは
「仲良くなりたいという気持ち」
これに尽きると思います。
この気持ちがなければ、上記のポイントを実践しても効果はないでしょう。
ただ現場で、頑張っている方はこの気持ちというのは持っていると僕は思っています。
だからこそ、どうしたらいいのかわからない。
という方向けに今回は記事を書かせていただきました(^^)
最後にもう一つオススメの書籍を載せておきます。
シニアのお客さまのを持つ方にはぜひ読んでもらいたい一冊です。