【介護予防】転倒予防のために押さえておきたい筋肉【4選】

運動指導

 

 

先日、僕のお客さまが派手に転倒をしました。

 

街中に買い物に出かけていた際に転倒をしてしまったらしく、何もない平地でつま先を引っかけてしまい、そのまま転んでしまったとのこと。

 

とっさに手をついたと同時に、右下肢をぶつけてしまい、広範囲に渡って内出血で青く腫れあがっていました。

 

幸いなことに、骨に影響はなく、痛みを訴えもありませんでした。

腫れも1週間ほどでなくなり、現在は今まで通りの生活をされています。

 

今回は、この転倒の原因を解説し、防ぐために押さえておきたい筋肉をお伝えしていきます

転倒予防のために押さえておきたい筋肉

 

シニアの転倒、つまづき予防のために押さえておきたい筋肉は4つ

(もちろん4つ以上ありますが、優先順位を考えると4つの筋肉は必須です)

  1. 大腰筋
  2. 大腿四頭筋
  3. 前脛骨筋
  4. 下腿三頭筋

この4つは、しっかりと使えるようにしておきたい筋肉です。

 

僕のお客さまは、つま先を地面に引っかけていまい、そのまま前に倒れ込んでしまいました。

おばあ
マジで運が良かった。オワコンかと思ったぜ(;_:)

と話していました。

 

ホントにその通り。1度の転倒が命取りになるケースだってあります。

 

このようなことが2度とないように、1つずつ筋肉の作用と歩行時における効果を解説していきます

 

大腰筋

まずは、こちらの筋肉の大腰筋

 

これは、以前投稿した【シニアが最低限つけておきたい筋肉】という記事でもお伝えしましたが、歩く上で非常に重要になってくる筋肉です。

【介護予防】高齢者が体操でつけておきたい筋肉5選【下肢編】

ここが弱いとどうなるか?

膝が上がりにくくなります

 

膝が上がらないということは、歩行時における最初の動作が上手く出来なくなってしまいます

 

また、階段を昇るときも足を引っかけてしまい、前のめりに倒れてしまう原因になることも。

大腰筋。まずはここがしっかりと働かないと歩行が始まらないのです。

 

大腿四頭筋

続いては大腿四頭筋

 

これも以前の最低限つけておきたい筋肉としてお伝えしましたが、太もも前面に付着している筋肉です。

 

膝を上げた後に、足を前に出す筋肉として働きます。

 

ここが弱いとどうなるか?

歩幅が狭くなります

 

歩幅狭くなると、次にお伝えしする【かかとから接地】する動作がスムーズにいかなくなってしまいます。

 

また階段を降りる時にも働く筋肉で、弱いと踏ん張れず、ふらつきの原因にもなってしまします。

前脛骨筋

続いてはこちら、前脛骨筋です。

 

すねの前に付着している筋肉です。この筋肉は、主につま先を上げる作用として働きます。

歩行の流れとしては、

膝を上げる→前に出す→かかと接地

というのがざっくりとした流れではありますが、最後のかかと接地をするためには、つま先をしっかりと上げなくてはいけません

 

上げれないと、何もないところでつまづいてしまいます。

 

ちなみに冒頭でお伝えした僕のお客さまも、このかかと接地が上手く出来ずに転倒してしまいました。

 

下腿三頭筋

最後はこちらの下腿三頭筋

 

下腿三頭筋は、内側と外側の腓腹筋とヒラメ筋から構成される筋肉です。

いわゆる、ふくらはぎの筋肉と覚えてもらえればオッケーです。

 

歩行時における下腿三頭筋のポイントは、柔軟性

この柔らかさがないと、足首が硬くなってしまい思うように動かせなくなってしまいます

 

前脛骨筋でつま先を上げる動作をしても、ふくらはぎが硬いとつま先をしっかりと上げれず、すり足になってしまいます。

 

足首を柔らかくするエクササイズはこちらです。

 

ポイントは3つの筋力と1つの柔軟性


以上、4つの筋肉がシニアの転倒、つまづき予防のために押さえておきたい筋肉です。

 

もちろん、この4つ以外にもありますが優先的にアプローチをしていきたい筋肉に絞ってお伝えしました。

 

まとめると

大腰筋、大腿四頭筋、前脛骨筋は筋力

下腿三頭筋は柔軟性

といった形になります。下腿三頭筋に限っては柔軟性のポイントになってきます。

硬すぎるとこむら返りの原因にもなってしまうし。

 

筋肉はいくつになっても鍛えることは可能です。

【筋肉は再生可】もはやシニアが運動をしない理由はありません

 

鍛えるべき筋肉と柔らかくしておくべき筋肉をしっかりと明確にしてアプローチをしていって下さい。

 

 

ちなみ、柔らかくするためのストレッチについては下記の記事をご覧ください。

【現場で使える】ストレッチの正しいやり方(効果と時間)

 

身体だけでなく頭でも理解してもらうために説明し、お客さまと共有していくことが重要です。

優先すべきは下肢筋力ですが、慣れてきたら背筋などの体幹の筋肉も鍛えていくことをオススメします。

【介護予防】高齢者が体操でつけておきたい筋肉3選【体幹編】

 


 

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