介護予防サービスは保険外でやるべきです【現状とこれから】

運動指導

僕は新卒で機能訓練指導員として、地域密着型のデイサービスに勤めていました。

 

いわゆる運動型デイサービスで介護予防を謳っている施設です。
3時間の半日で、食事と入浴なしのデイサービスです。

 

僕の業務といえば、利用者さまに対して運動プログラムを作って実施し、評価して見直すという身体機能の維持向上のためのお手伝いをするといった内容でした。

 

この仕事、自分はめちゃくちゃハマってやりがいを感じていました。

 

とくに、集団で実施する体操とか機能訓練が面白くて、その経験があるから今も地域の方に対して介護予防のサービスを行なっていると言っても過言ではありません。

 

しかし、控えめに言って、

てつろー
給料がめちゃくちゃ安い!!

安すぎて萎えることもしょっちゅうでしたw

 

しかし介護予防デイサービスというのは、かなり運営していくのが厳しくなっています。保険外でやった方が儲かるんじゃないか?っていうくらい。

 

今回はそのことについて深掘りしていきます。

介護予防サービスは保険外でやるべきです

 

先ほどお伝えしたように、当時の僕の給料は笑っちゃうくらい安かったですw

 

毎日12時間拘束。手取りで15万。残業代はなし

 

しかも、処遇改善加算が適用ではないため、介護職員よりも安月給でした。
今思うと、資格手当というのは本当にあったのかと思うくらい。。。

 

そして管理者の口ぐせは

かんりしゃ
貧乏暇なしだわ!!

言霊という言葉を知らないのかとつくづく思っていました。

 

まぁ前職のディスはここまでにしておいて笑

 

介護予防として稼働している事業所は、かなり厳しい状態になっています。
デイサービスなどの介護予防の活動をしていくなら、保険外で行なった方が稼げると実感しています。

介護予防の目的

 

まずは介護予防の目的をおさらいしてみます。

 

介護予防の目的は

要介護状態になるのを防ぐこと、または遅らせること

といったのが主な目的です。

 

そのために体操やリハビリ、栄養指導やコミュニケーションの場を設けたりと、要介護状態になってしまう原因に対してアプローチしていきます。

 

あくまで予防なので、主な対象は自立状態もしくは要支援1~2になることがほとんど。

 

このような方に対して、要介護状態にならないようにアプローチしていくのが、介護予防というイメージを持って頂ければと思います。

参照:介護予防の目的とサービスの種類|健康なうちから始めて老後を楽しく

 

現状は要支援に対する介護サービスの扱いが厳しくなっている

 

しかし介護保険制度は年々厳しくなっており、介護保険を要介護者にあてる方向にいきつつあります。

 

つまり、介護保険は介護度の重い方に優先的に使おうという流れになっているのが現状です。

 

すると介護予防を謳っているデイサービスはどうなるか?

 

次々と切り捨てられていきます。

通所型デイサービスの場合、要支援1と2は月2200~4500円程度毎月払っていました。

 

都度払いの要介護とは違い、その月に一度でも通所すると上記の金額が発生する仕組みです。

 

しかし、財政的に厳しくなっており今の介護状態を維持し続けるのは困難になっています。

 

そして現在の流れとしては介護サービスに限らず、企業などの民間団体や地域で活動しているボランティア団体、NPO団体などを利用して、介護保険料を軽減していこうという方向で進んでいます。

ぎょうせい
そっちの方が多様なサービス受けれるし、いいっしょ!

というのが行政の考えだそうですが、それは建前で

ぎょうせい
そうしないと破綻しちまうから止むを得ないんだよぉーー!

といったところが本音でしょうね笑

 

しかし民間や市民団体をオススメしている割には報酬なども払っておらず、資金不足で途中で解散してしまう団体が多く見受けられます。

 

なので、どこか通って体操などをしたいというシニアがいても、どうしたらいいのかわからないというのが現状です。

 

これは実際に僕の体操教室に通って下さるシニアの参加者さまが言っていました。

どちらにせよ、要支援を対象とした介護サービスは運営が厳しく、八方塞がりになりつつあります。

 

避けては通れない保険外サービス

 

要支援者の介護サービスの利用が廃止されるのも、時間の問題だと僕は思っています。

 

そして要介護1や2の方は、一気に要支援になる可能性が高くなってくるでしょう。

 

実際に、家族が要介護から要支援になってしまい、利用できるサービスが減ってしまったため、介護離職をせざるを得なくなってしまったという方も。

それくらい、現在の行政は介護給付を使いたくないという状況になっているのです。

 

それでも未だに手を打たず、綱渡りのような運営をしている運動型デイサービスがあります。

 

いつまでも行政の介護報酬に頼ってないで、保険外のサービスの提供をしていくなどの手を打たないと、マジで消えてしまうと僕は考えています。

 

介護報酬に頼った運営は、マジでリスクが高い

 

まぁそんなオワコンな運動型デイサービスは、約4年間勤めて辞めたのですが、自分の中で1番感じたこととして、

てつろー
介護サービスってマジクソだなww

ということでした。

 

通所型の半日デイサービスでしか勤めたことがなかったので、他の状況とかはわかっていませんでしたが、率直な感想はそんなところでした。

そして介護サービスをしているということは、収入の大半が介護報酬になります

2年おきに介護サービスの改定が行われるので、そこで大きく運営に響くこともあります。

行政の決められたルールの下で仕事をするって、かなりリスクじゃね?

ということも気づかされました。

 

ましてや、どんどん切られていく通所型デイサービスなのだから、オワコンになる日も近くないと感じました。

 

介護サービスを保険外でやった方が稼げちゃいました

 

退職した時に心に決めたこと

てつろー
介護報酬に頼ったサービスは、絶対にやらないぜ!!

綱渡り経営のオワコンなデイサービスを見てきたから、決断したことだと思っています。

 

それと同時に、関わったシニアの人たちには、死ぬまで介護サービスを使わせないということを決意しました。

 

それが今、毎週開催している【百寿体操】という体操教室で実現出来ています。

百寿体操の詳細はこちら

【時間が持たない方へ】高齢者体操の進め方【介護予防】

 

自立した生活を最期まで送ってもらうというビジョンのもと活動しています。

約2年半。毎週欠かさず開催してきました。

 

まだまだ試行錯誤している状態ですが、有難いことに要介護(支援)者は1人も出ていない状態を維持できています

 

もちろん参加者さま一人ひとりの身体機能は高く、アクティブな方が多いということもあるのですが、介護サービスに頼ってないというのは自分にとって、とても嬉しいことであります。

 

そして、この保険外のサービスだけで当時の激安月給の15万円以上は余裕で稼げています。

これは自由の効くフリーランスの立場であるから出来たことではありますが、

 

あの時の収入を自分の力で超えることができたんだから(しかも半分以下の労働時間で)、自分の選んだ道は間違ってなかったんだと実感した瞬間でもありました。

 

そして、これからも百寿体操に参加して下さるシニアの方たちには、介護サービスを使わせず、最期まで在宅で自立した生活を送っていけるようにサポートしていきます!

 

まとめ

 

今回は、自分の体験をもとに介護業界(特にデイサービス)の現状とこれからについてお話をしました。

 

特養や老健などは心配する必要はないかもしれませんが、要支援を多く抱えているデイサービスは、これからもっと厳しくなると予想されています。

 

なので、介護報酬以外のキャッシュポイントを作っておくことはとても重要。

 

これは雇用者も同じで、いつ終わるかわからない職場に執着するのではなく、自分で稼げる力をつけておくことをオススメします。