「最近の若いヤツは…」という苦言は、それこそエジプトの古代遺跡にも象形文字で刻まれていたぐらい手垢のついた言葉で、おそらく人類誕生時から今までずーっと言われ続けていることだろう。もし、その言い分が正しければ、理論上、人類なんて、とっくに絶滅している。スケールダウンを繰り返している生物が生き残るわけがない。
革命のファンファーレ 冒頭にて
これは自分の好きな言葉の1つ。
若者の考えはいつも斬新でクリエイティブなものだと思っています。
なので、僕は若者の言葉や考えを尊重しています。
それとは別に、こんな言葉をよく耳にすることがあるのですが…
最近の年寄りは、人に迷惑をかける老害ばかりだ。
「最近の若者は」という言葉があれば、それとは逆の「最近の年寄りは」という言葉があるのはある意味必然的なことかもしれませんね。
しかし、そっちも僕はそうは思いません。
たしかにマナーの悪い中高年は多く見かけます。
怒鳴ったり、大声で喋ったり。そんな方しょっちゅう見かけます。
今回は、仕事などによる偏見を抜きにして、本当に中高年は老害なのか考えてみました。
目次
そもそも分母の数が違うんじゃないの?
真っ先に思いついたのがこのような発想でした。
高齢者の人口は3471万人
このような画像を見つけました。
2年前の統計になるのですが、一番人口の年齢別に見て一番人口が多い年代は「65~69歳」でその数、1024万人。
そして高齢者に当たる65歳以上の人口は3471万人。
言うまでもなく、ご長寿大国です。
「最近の若者」の人口は
一方で、「最近の若者」と言われている方たちの人口をみてみましょう。
いくつまでを最近の若者と定義すべきか難しいところですが、ここではわかりやすく、15~34歳を最近の若者としてみていきます。
一番多い年代は30~34歳で722万人。
そして15~34歳全体を合わせてみると、2576万人。
比較してみても、約900万人ほど高齢者が多いのがわかります。
参照記事
↓↓↓
https://seniorguide.jp/article/1040444.html
そうなんです、そもそも分母の数が違うから老害が多く感じるのはある意味当たり前なのです。
単純に数が多いから、老害と呼ばれる人も多いのです。
だから、「最近の年寄りは…」という言葉も錯覚にすぎません。
もともと非常識なやつだったんじゃない?
現在、老害と言われる人は若いころから、そういうマナーが守れなかったり、人に迷惑をかけて当たり前と考えている常識ない人だったのではないかと僕は思います。
そのような「老害予備軍」がそのまま年を取って本当の老害になっただけであって、いきなり老害になってマナーが悪くなったとは考え難いです。
なので、高齢者を一括りに「老害」や「クソジジイ、クソババア」として決めつけるのは浅はかなな考えなのではないかと。
高齢者と接している僕の感覚としては、こっちが申し訳ないと感じるくらい謙虚な方だって結構います。
こんなに感謝してくれてこっちがありがとう!みたいな。
そういう人ってどの世代にも一定数存在している。
僕は、年寄りだって高校生だってリスペクトしようと努力はしています。
どちらからも学ぶことは沢山あるから。
しかし、先ほども話したように、そういう人ってずっとそういうマナーだったり常識がない人なんだと思う。
だけど人数が多いから高齢者の方が多いみたいなイメージになっているのも事実です。
良くも悪くも、高齢者と接している機会が多い僕は、こんなおじいちゃんになりたいというモデルがいっぱいいるので参考にしながら、そしてなりたくないおじいちゃんは反面教師にしながら、これからも年を取っていけたらと思います。