先日、ネプチューンの名倉潤さんが、うつ病のための治療のため、2ヵ月間の休養を発表しました。
参考:ネプチューン名倉潤、うつ病のリハビリで約2ヶ月休養「体調を回復させて戻って参ります」
昨年6月に頚椎椎間板ヘルニアの手術をし、その後の生活で、首にかかるストレスから、うつ病を発症したと伝えています。
名倉さんは、現在50歳。
うつ病にかかる年齢層は広いですが、65歳以上に発症するうつ病を老人性うつと言います。
老人性うつは、認知症と間違われやすいと言われています。
今回は、老人性うつと認知症の違いに加え、主な治療法をお伝えしていきます。
老人性うつと認知症の違い
まず、老人性うつとはどういう症状なのか?
おさらいしていきます。
老人性うつとは正式な病名ではありませんが、65歳以上の高齢者がかかるうつ病の呼称です。
参考:介護専門家が答えるQ&A
簡単にまとめると、65歳以上の方がうつ病なったら老人性うつと呼ぶそうです。
では、一般的にうつ病の症状とは、どのようなものがあるのか?
主なうつ病の症状は下記の通りです。
- 意欲低下
- 不安障害
- 自己効力感の低下
- 睡眠障害
- 悲観的な思考
- 自殺企図
などが上げられます。
一般的なうつ病の症状と、さほど変わりはないですね。
では、認知症とはどういう症状なのか?
これは、多くの方がご存知かと思うので、ここでは割愛しますが、おさらいをしておきたい方は下記の記事をご覧ください。
では、本題に入ります。
老人性うつと認知症の違いはなにか?
- 進行速度
- 自覚症状
- 記憶障害
上記の3つに、顕著な違いが見られます。
この3つに対して、深掘りしていきます。
進行速度
まずは、進行速度が違います。
認知症は、初期の症状はほとんど気づかれることなく、長時間かけて進行していくのに対し、老人性うつは短期間で症状が見られます。
- 仕事を退職してすることがなくなった
- 身内が亡くなって衝撃を受けた
- 引っ越しなどで、住む環境が変わった
などといった、きっかけが起こることで、1か月くらいの短い期間で発症することが多いです。
自覚症状
うつ病という精神疾患であり、決してボケているわけではないので、
という自覚書状があることも、特徴の1つ。
認知症も決してないわけではないのですが、それは初期症状まで。
進行するにつれて、関心もなくなり、自分が認知症だということすらもわからなくなります。
老人性うつは、自覚症状がある分、
- 自己嫌悪感
- 絶望感
などが、より強くなります。
陥れば陥るほど、重症化していきますね。
記憶障害
記憶障害は、老人性うつにも認知症にも見られる症状です。
しかし、症状の特徴は全く違っていて、
- 認知症:最初は軽度→徐々に進行して重くなっていく
- 老人性うつ:ある日、突然思い出せなくなる
といった状態になります。
認知症は、徐々に進行していき、最終的には自分の行動を忘れてしまう(ご飯食べたことなど)ので、不安を覚えることはありません。
それに対して老人性うつは、突然数日前のことが思い出せなくなり、それによって不安感がさらに高まると言われています。
自分が誰なのかという自覚症状がある分、不安も強くなるのは、想像ができますね。
老人性うつの治療法
老人性うつと認知症の違いは、他にもありますが、主な違いとして
- 進行速度
- 自覚症状
- 記憶障害
上記の3つを解説しました。
続いては、老人性うつの治療法について、お伝えします。
治療法は、人それぞれ症状が違うので、まずは専門医に相談することがオススメです。
主な治療法としては、3つ。
- 環境を変える
- 薬物療法
- 精神療法
上記になります。
環境を変える
文字通り、住む環境を変えることです。
引っ越しをしたり、家族と住んだりすることで、自分がくつろげる空間に身を置くことで、改善する方法。
症状によっては、介護施設や入院などをして、改善していくという方法もあります。
薬物療法
抗うつ剤などの薬物を使用する方法です。
一般的なうつ病の治療とかわらないのですが、血圧が上がるなどの副作用もあるので、お医者さんの判断に任せてください。
精神療法
心を安定させるために、会話をしたり、無理のない範囲で人と接点を持たせたりしながら、徐々に回復させていく方法です。
これが一番自然な治療法だと思います。
ただ、この時に「がんばれ」などの励ますような言葉はNG。
プレッシャーになり、症状を悪化させてしまう恐れがあります。
何よりも重要なのは、周りの理解
最後に、僕の体験談をお話させてください。
僕は高校3年生、18歳の時に、うつ病になりました。
熱中していた部活を引退し、無力感と、空虚感に襲われて、
と思っていた時期がありました。
何をするにしても、やる気が出ず、つまらなくて、病院に受診してみたら、うつ病と診断されたのです。
驚きと安堵感が入り混じった感覚だったのを覚えています。
学校もかなり休んでしまい、卒業もギリギリでした笑
先ほど、お伝えした治療法もすべて実施しました。
しかし、すべて効果がなかったのを今でも覚えています。
薬物療法に関しては、睡眠薬を大量に服薬して、自殺未遂になったことも(‘_’)
それよりも、当時の僕にとっての1番の救いとなったことは、周りの理解でした。
家族、学校の先生、友達、当時の彼女などが、この症状を理解してくれたから、無理なく自分のペースで治すことが出来たのです。
どんなに、優秀な医者でも、最新の治療法でも、周りの人のサポートには敵いません。
うつ病を発症したら、まずはその病気を理解してあげる。
これが一番の治療法だと、僕は経験しました。