高齢者が転倒しやすい場面【3選】

リスク

 

シニアの転倒は、言うまでもなくあってはならないことです。

 

様々なリスクがあり、最悪の場合は取り返しのつかない事故にもなり兼ねません。

転倒で起こる4大骨折【予防法も含めて解説】

【事故って学んだ】介護予防におけるリスクマネジメント

 

いきなり転倒することもあり、

うわっ!マジかよ!!

と驚くこともあるかと思います。

 

僕は誰かが転ぶ度にビビってました。

 

しかし転倒しやすい場面というのは、ある程度予測できます

 

今回は、転倒が多い場面について解説していきますので、転倒防止の参考になれば嬉しいです。

 

高齢者が転倒しやすい場面

 

僕が現場で見てきた中で、シニアが転びやすい場面は3つ。

  • つまずいた時
  • 方向転換する時
  • 立ち上がり時

この3つの場面で転ぶことが多いです。

 

シニアの身体機能も含めて、1つずつ解説していきます。

 

つまずいた時

 

まずは、つまずいた時

これは容易に想像できると思います。

 

そして転倒で一番多いケースではないでしょうか。

 

歩行時につまずき、踏ん張れずにそのまま前に倒れる

転倒における典型的なパターンかと思います。

 

しかし、意外なことに

何もないところで転倒することが多い。

 

目に見える段差や障害物は、膝を上げないと転ぶというのを認識しているために意識的に気を付けてます。

 

しかし何もないところだと、転ぶことはないと注意力が低下していることが考えられます

 

平面でも気をつけることが重要にはなりますが、このようなケースの改善点としては

  • 膝を高く上げて歩く
  • 足首周りの関節や筋肉を柔らかくする

上記の2つを意識することで、リスクを減らすことができます。

 

詳しくはこちらの記事でも解説してるのでご覧ください。

【介護予防】転倒予防のために押さえておきたい筋肉【4選】

 

方向転換する時

 

続いては方向転換する時

まっすぐは安定して歩けるのだけど、曲がる時やUターンをする時にふらついて転倒してしまうといったケースです。

 

このような転倒は脳疾患をお持ちの方に多く、

  • 半身麻痺
  • 脊髄小脳変性症
  • パーキンソン病

上記の方が転倒しやすい傾向があります。

 

症状の度合いにもよりますが、このような方はまっすぐ歩く時も不安定だったりすることが多いので、普段の歩行時も見守り程度の介助が必要になります

 

あまりにもふらつきが強い方は、手引き歩行などをして移動してください。

 

また脳疾患以外で、方向転換する時に転倒するケースとして、

服薬をした時

このような方も注意が必要です。

 

薬の副作用として、めまいやふらつきが強くなることがあるので事前に確認を取ってください。

 

僕がよく見てきたケースとして、

りようしゃ
全く眠れなかったから、いつもより睡眠薬を多めに飲んできた

という方は危険です。

 

ひどい時は座っているだけでも、落ちそうになることがあるので。

 

ふらつきが多い方は最大限の配慮が必要になりますね。

 

立ち上がり時

 

最後は、立ち上がり時の転倒です。

 

立ち上がり時の転倒のケースとしては、

  • 起立性低血圧
  • 薬による副作用
  • 膝痛などの運動器疾患

上記の3つが多いです。

 

とくに立ち上がり時の起立性低血圧

一時的な脳の血流不足により、立ちくらみやめまいを起こして転倒してしまうといったことがあります。

 

このような方に対して意識すべきことは

  • 手引きで立ち上がりの介助
  • 立ち上がってからすぐに歩かせない

この2つを押さえておけば、転倒は防げるかと思います。

 

シニアを急かすことは、事故に繋がる大きな原因にもなりかねません。

相手のペースに合わせて移動することを心がけてください。

 

また、膝の踏ん張りが効かない人も注意が必要です。

 

膝関節の軟骨の擦り減りが強く、重心を乗せただけで痛みが出る方は、立ち上がり時に踏ん張れず倒れてしまうことがあります。

押さえておきたい高齢者に多い運動器疾患【変形性膝関節症】

 

このような方も、手引きでサポートしてあげてください。

 

利用者によってそれぞれの対応を

 

今回は、高齢者が転倒しやすい場面といったテーマでお伝えしました。

 

まとめると

  • つまずいた時
  • 方向転換する時
  • 立ち上がり時

この3つの場面で転倒しやすいです。

 

しかし、注意をするのは大前提なのですが、だからといって全介助してしまうのはNGです。

 

出来ることも奪ってしまう恐れもあるし、利用者さまのためにもなりません

 

なので、利用者さまそれぞれの状態を把握し、1人ひとりにあった対応をすることをオススメします。

 

転倒しない範囲で、自身に頑張ってもらう

 

適度な負荷は、身体機能の向上において欠かせませんね。