機能訓練指導員が見てきた、高齢者に多い転倒シーン

転倒

 

この記事は、介護現場などで

高齢者の急な転倒が怖い
どんなシーンでの転倒が多いのか知っておきたい

という方向けに書いています。

多発する転倒シーンを把握していただき、リスクを最小限に抑えてください

【事故って学んだ】介護予防におけるリスクマネジメント

2019年7月7日

またこの記事は、機能訓練指導員の僕が現場で見てきた転倒シーンと、利用者さんが、自宅で転倒してしまったシーンに分けてまとめました。

 

機能訓練指導員が見てきた、高齢者に多い転倒シーン【通所時】

 

通所時に多い転倒シーンは、

  • 歩行時の方向転換
  • 椅子座位での重心移動時
  • 立ち上がり時

上記の3つが多かったです。

転倒と言ったら、立位や歩行時に起きるイメージがありますが、座位でも油断できません

1つずつ、注意点を解説していきます。

 

歩行時の方向転換

 

施設内の曲がり角や、歩行訓練の際のUターンなどでふらついて、そのまま転倒してしまうケースです。

このようなケースは、足よりも身体が先に向きを変えてしまった時に起きてしまいます。

若い人だったら問題ないのですが、筋力が低下している方や、足首が硬い高齢者には、踏ん張りが効かずに倒れてしまいます。

予防するためのポイントは2つ。

  • 足の向きから変えてもらう
  • 急に動かない

上記を意識して行なえば、転倒リスクは減らすことができます。

転倒予防のために鍛えておきたい筋肉は、こちらの記事をご覧ください。

【介護予防】転倒予防のために押さえておきたい筋肉【4選】

2019年6月24日

 

椅子座位での重心移動

 

続いては、椅子座位での重心移動。

具体的には、座位で体操をしている時に転倒してしまうケースです。

例えば、

体幹の側屈時に、踏ん張りが効かずに転倒してしまったり、

 

ボールを踏んだ時に、ぐらついてそのまま転倒してしまったりするケースです。

道具を使った体操を例にしましたが、どちらも実際に僕が目撃した転倒シーンです。

 

特に多いのが片麻痺の利用者さんです。

患側に重心を乗せた時に、踏ん張りが効かず、そのまま椅子から落ちてしまうといったパターン。

この対処法は、スタッフが近くで見守りをすることです。

体操時、転倒の心配がある方は、近くでスタッフが見守ってあげてください。

 

立ち上がり時

 

続いては、椅子からの立ち上がり時に起きてしまう転倒です。

この原因は、

  • 起立性低血圧によるめまい
  • 筋肉が弱いため、踏ん張りが効かない

といったケースが主になります。

実際に写真でお伝えすると、

椅子から立ち上がった時に、

血圧が一気に下がってふらついてしまったり、

踏ん張りが効かずに、

尻もちをついて、圧迫骨折をしてしまったりするケースになります。

椅子からの立ち上がり時は、本人も予想してないことが多く、

まさか転倒するとは思わなかった

と振り返る方も多いので、注意が必要です。

対策としては、立ち上がり時に手引きで介助をしてあげてください

 

機能訓練指導員が見てきた、高齢者に多い転倒シーン【自宅】

 

続いては、自宅編。

意外なことに高齢者が一番転倒する場所は、外出先でも施設でもなく、自宅です

多い転倒シーンは、

  • 階段昇降時
  • 浴槽をまたぐ時

また、自宅で転倒してしまう多くの人が、

外出先では、細心の注意を払っているのだけど、自宅だと安心して気を抜いてしまった

と話しています。

まさにその通り。
転倒の怖さは理解しているのですが、自宅では油断してしまうケースが多いです。

1つずつ解説していきます。

 

階段昇降時

 

階段昇降時に転倒してしまうケースは、かなり多いです。

とくに、降りている時に片足での踏ん張りが効かず、そのまま転げ落ちるといったパターン。

高齢者の一戸建ては、バリアフリーではないところが多く、特に階段は一段一段が高くなっていることがあります。

段差が大きければ大きいほど、足にかかる負担も大きくなるので、筋肉が弱い方は注意が必要です。

対処法は、

  • 手すりをつける
  • 下肢筋力を鍛える

この2つを行なうことで解決します。

下肢筋力に関しては、こちらの記事をご覧ください。

【介護予防】高齢者が体操でつけておきたい筋肉5選【下肢編】

2019年5月18日

下肢筋力の中でも特に鍛えておいて欲しいのが、大腿四頭筋

椅子座位で出来るカンタンなエクササイズをお伝えします。

 

1.膝の裏にタオルをかけ、真上に持ち上げる

2.持ち上げたまま、膝を前に伸ばす

※この曲げ伸ばしを左右10回ほど繰り返してください。

 

浴槽をまたぐ時

 

入浴時も、転倒のリスクが高めです。

床が滑る上に、浴槽の高さを、またがなくてはいけないので、高齢者にとっては一つの運動にもなります。

すべって転倒してしまい、大腿骨の骨折をしてしまったというケースも少なくありません。

転倒で起こる4大骨折【予防法も含めて解説】

2019年7月8日

対処法としては、2つ

  • 浴槽の中に足台を入れておく
  • 膝を上げてまたぐトレーニングをする

この動きをスムーズにするために、鍛えるべき筋肉は、

  • 大腰筋
  • 中殿筋

上記になります。

膝を上げてから、横に開けるようになることがポイントです。

エクササイズ法は、下記の動画にて解説してますので、ご覧ください。

 

どこにいても転倒しないための心がけを

 

今回は、機能訓練指導員が見てきた、高齢者に多い転倒シーンといったテーマでお伝えしました。

まとめると、施設内で多い転倒シーンは、

  • 歩行時の方向転換
  • 椅子座位での重心移動時
  • 立ち上がり時

自宅内で多い転倒シーンは、

  • 階段昇降時
  • 浴槽をまたぐ時

上記の5つが、よく見てきた転倒シーンです。

 

外出先で注意を払っている高齢者が多いですが、自宅の方が危険な場所が多いことも。

やはり、重要になってくるのは、

転倒しないように気をつけないと!

と常に注意を払うことです。

施設ではスタッフの方がしっかり見守りをして、自宅では転倒しやすい場所を伝えて、注意してもらうということが大切になってきますね。

 

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