この記事は、

という方向けに書いています。
今回は、元機能訓練指導員の僕が、現場で使ってよかった道具をお伝えします。
機能訓練指導員が伝える、体操をする時にオススメの道具

体操をする時にオススメの道具は
- ボール
- タオル
- 棒
- ペットボトル
- セラバンド
上記の5つになります。
どれも、気軽に手に入り、低価格で使えるコスパの良いものです。
今回は、オススメの道具を解説すると同時に、
- 使いやすさ
- 安全性
- 効果の期待値
上記を5段階評価でお伝えしていきますので、参考にしてみて下さい。
ボール

使いやすさ ★★★★☆
安全性 ★★★☆☆
効果 ★★★☆☆
百均などで、手軽に手に入るゴムボール。
このボール1つで、上下肢ともに、筋肉や関節をまんべんなく動かすことができます。
運動に慣れていない方には、無理のない負荷で取り組めるので、オススメです。
その反面、負荷を上げることが難しいので、運動に慣れている方には、もの足りなく感じることも。

また上記の図のように、片足で踏みつけたりする内容は、転倒の恐れがあります。
麻痺の方がこのような動作を行なう時は、見守りなどのサポートが必要になってきます。
とは言え、ちょっとした空き時間に手軽にできるアイテムなので、重宝していました。
タオル

使いやすさ ★★★★★
安全性 ★★★★☆
効果 ★★☆☆☆
続いては、タオルを使って行なう体操。
こちらも、身近にあって手軽に実践できるアイテムですね。
タオルの特徴は、形を変えることができるということ。
このように小さくして、雑巾絞りをしたり、

膝に挟んで、内転筋のトレーニングをしたり

様々な形に変えて、運動をすることが出来ます。
内容も、座位でリラックスしながらできるものがほとんどなので、ボールに比べて、転倒のリスクも低め。
要介護2~の方でも、安全に出来るアイテムです。
しかし、タオル自体が軽いため、運動の負荷としては弱いです。
利用者さんの様子を見ながら、スピードを変えたり、回数を増やして行なうことがポイントになってきますね。
負荷の調整に関しては、下記の記事をご覧ください。
棒

使いやすさ ★★★★☆
安全性 ★★★★☆
効果 ★★★★☆
写真の棒は、新聞紙を丸めて、カラーテープを貼って作っています。
棒の特徴は、硬さがあること。

上記のように、指先の運動をすることも可能です。
また、重さもあるので、負荷としてはちょうど良いと感じる方も多いです。
デメリットとしては、キツイと感じる人が多いこと。
重さがある分、キツく感じてしまい、筋肉痛になってしまうというケースもありました。
適度な疲労感を感じる程度で、実施してください。
ペットボトル

使いやすさ ★★★★☆
安全性 ★★★☆☆
効果 ★★★★☆
500mlのペットボトルを、ダンベル代わりにして行なうアイテム。
水の量によって、負荷を変えることもでき、利用者さんの身体状況に合わせて実施できます。
僕の職場では、主に上肢を鍛えたい時に使っていました。
特に、
- 三角筋
- 上腕二頭筋
- 上腕三頭筋
- 前腕筋群
この筋肉に対しては、ピンポイントでアプローチできます。
上肢の筋肉に関しては、下記の記事をご覧ください。
注意点としては、認知症の方は見守りが必要。
間違えて、ふたを開けて飲んでしまいそうになったこともありました。
認知症の症状が強い方は、勘違いして飲む恐れがあるので、見守りをしながら実施してください。
セラバンド

使いやすさ ★★☆☆☆
安全性 ★★★☆☆
効果 ★★★★★
お伝えした4つの道具の中で、セラバンドが1番負荷が強いアイテムになります。
そのため、正しいやり方で取り組めれば、効果も期待できます。
しかし、それ以上にリスクも大きく、
- 握力が弱く、バンドが握れない
- 張力に耐えられず、ひっぱれない
- 翌日、関節を痛めてしまった
上記のようなことがありました。
なので、セラバンドは要支援~要介護1くらいの、身体的に余裕がある方に対して、実施してください。
効果はあるのですが、リスクも大きいので、慎重に実施することが重要です。
相手が飽きない道具を選ぶ

今回は、機能訓練指導員の僕の経験をもとに、オススメの道具と特徴についてお伝えしました。
まずは、安全面を考慮してください。
その次に飽きさせないように工夫することが大切です。
他にもオススメの道具はありますが、コストがかからず、手軽に出来る道具にフォーカスを当てました。
皆さんも、

というモノがあったら、まずは試してみてください。